お宮参り着物の選び方、ポイントを教えてくださいとお客様からご質問をいただきます。
着物の世界は奥が深く、一般的にはなかなか馴染みのない世界。
私たちのように本業とする者でも日々勉強の世界です。
好きだな、着せたいなと思う物を選ぶのが一番ですが、ご家族で意見が割れたり、
候補が複数ある場合などに参考となれば幸いです。
【1】 生地
値段の差に大きなウエイトを占めるポイントのひとつです。
種類は光沢のある綸子系、縮緬系に大別されます。
また地模様の有無もお好みが分かれるところだと思います。
それぞれにランクがあり、どちらが上かは単純に比較できません。
光沢のあるものは見る角度で地色の明暗が若干変化し、
地模様が浮き出て見えることが多く、魅力の一つにもなっています。
上質な生地はしっかり打ち込まれ目が細かく、手ごたえのある重みを感じます。
お宮参り着物はその本来の役割と共に「贈り物」としての側面があります。
お手頃なものでも最低限必要な手ごたえを感じていただける、そんな生地を持つ着物をワノアールではセレクトしています。
【2】 加工
◆ 染め
型を使用した型染めが一般的です。
型の複雑さ、染めに使用する型の枚数、また機器で染料をかける、手作業で色を挿す等で差が生じます。
高額な物には「手描き」がありますが、型染めと手描きを併用したものもあります。
手描き独特の色合い、立体感はとても美しいものですが、複雑な型を多数用いた着物も魅力的です。
一般的に型染めの方が鮮やかな色を出すことができます。
◆ 刺繍
選ぶ際のポイントのひとつに挙げられることが多い加工です。
糸の細い細密な刺繍は手間と技術が必要な仕事です。
刺繍の量、色数(糸の種類の多少)、細密さも価格差にダイレクトに表れます。
【3】 海外工程について
日本伝統の着物の世界でも、グローバルに展開する大手アパレル、スポーツブランドの例にもれず、
安価な労働力が確保できる海外での製造工程が含まれるようになりました。(生地・縫製・加工のいずれか、またはすべて)
近年は特に生地が値上がりを続け、着物の価格高騰を抑えるため必然とも言える状況です。
しかし、その商品は海外の委託先に丸投げして作られたものではありません。
古い歴史をもつ京都の染め元、メーカーが充分なノウハウを与え、徹底した管理のもとでつくられたものであり、厳しいチェックをパスした商品です。
こうした商品は低価格帯では主流になっており、日本製着物は激減しています。
しかし、何においても日本製の製品には大きな安心感と確かな品質があります。
贈り先に安心とご満足をお届けできるよう、お客様のご要望が多いうちは、独自発注や足と目をフル回転した仕入れ努力を惜しまず、
できる限り日本製にこだわっていきたいと思っています。
【4】 価格
ワノアールでは「いいモノ」を精一杯お得に提供したいと考えています。そのため価格訴求型の激安商品はございませんが、贈り物としてのクオリティを重視して選品し、できるだけお求めやすいお値段を設定しております。そもそも存在もせず、どうにでも設定できて過剰な割引感を演出する「メーカー希望小売価格」などは表記しておりませんが 、店頭より大幅に安く提供することで「触れないご不安」を少しでも埋め合わせできたらと思っています。
これとこれはどこが違う? どっちがイイもの? そんなお悩みやご不安、疑問な点がございましたらどうぞお気軽にお申し付けください。お電話は営業日のみとなりますが、メールでのお問い合わせには店休日でも返信いたします。