波、特に波頭はダイナミックなその姿から男物に特に好まれ、お宮参り着物や浴衣の柄として お馴染みだともいます。何度も押し寄せ岩の形や地形をも変えてしまうことから、強い意志を持ち、あきらめず何度でもチャレンジする不撓不屈の精神を願う柄とされています。
波の描き方や波頭の高さにさまざまなデザインがあり、立波、波涛、片男波、男波、女波などの名があります。荒々しく激しいデザインは男の子専用とも言えますが、男女ともに見られる柄に「青海波(せいかいは)」という波文様があります。 生地の地模様にも使われるこの柄は海原に延々と続く穏やかな波を表したもので、未来永劫、平穏で無事な暮らしを祈るものとされています。
以前、波頭を大きく豪快に描いた着物を若いお母さんにお勧めしましたが「演歌歌手みたい…」とご意見をいただき少し凹んだ(笑)思い出があります。それでもご購入いただいたのですが、何事も加減が大切だとメーカーさんと話しました。(笑)